先日ようやく「キック・アス」観ました。
第一作のほうですね。
いやはや、とんだブチ上げ映画でしたわ。
テンション上げたい時には最高の映画ですね。
日本での初公開がしたまちコメディ映画祭in台東だったらしくて。
したまち…コメディ…お…おう…(まぁ笑ったけど)
さて前回の記事の続き、最近観たアレコレについて雑記を。
・劇団NoN-SpoiL「みんなのへや」@文教大学越谷キャンパス
非常に良かったです。
まず自分の団体の戯曲を褒めるのはどうかという一点、
それとやたら上から目線という一点、
この二点は無視して読んでください(笑)
この作品はどういうものかと言うと。
アガリスクで約4年前に上演した「みんなのへや/無縁バター」@渋谷ギャラリールデコでの一作。

ここ最近のセット建てない嘘ついて誤魔化す系ファルスコメディの源流になった作品で、アガリスクはここからどんどんシチュエーションコメディを分解・再構築する方向に進んで行きました。
ファルスコメディにおける主人公(嘘つく・誤魔化す人)が一人じゃない、全員が全員に嘘ついて誤魔化しているグチャグチャのコメディ。
最近やった「LiePhone4s」や「大空襲イヴ」に似た形式ながら、勘違いや誤魔化しのラインがとにかく超複雑で、その分動機はベッタベタで分かり易いものが多いのが特徴。
泥棒…自分が泥棒とバレないように、金を持ち逃げしたい
ストーカー…自分がストーカーだと思われないように、彼氏に近づきたい
彼氏…彼女に、浮気をバレたくない
彼女…彼氏に、浮気をバレたくない
彼氏の浮気相手(男)…彼女に、浮気をバラして自分が正式なパートナーになりたい
彼女の浮気相手…彼氏に、浮気をバレたくない。自分が正式なパートナーになりたい
大家…本物の、大家
書いててワケがわからなくなってきた。。。
とりあえずややこしい、という事だけ分かって頂ければ。
これを現役の劇部の生徒がやってくれるって言うんだからそりゃあ観たいですよ!
さて当日。
開演の30分ほど前に東部スカイツリーライン北越谷駅に到着。
静かだけど特に不便も無さそうないい雰囲気の駅前を抜けてわずか10分ほど歩いたところ、元荒川沿いにキャンパスはありました。
川の流れる大学…イイネ!
校門からところどころに看板を持った生徒が立っていたので全く迷わずに会場の教室へ到着。
新入生歓迎公演なので入場無料。新入生じゃないけど…嬉しい(泣)
指定席だが、受付の座席表で空いているところを選べる。大手シネコンみたいで楽しい。
「3−ハ」みたいな手書きのカードで管理していた。これもかわいい。
暗幕で遮光された大教室に入るとそこはもう劇場でした。
舞台セットはパネルをガッツリ建ててなかなかのサイズ。
照明はバトンが無いのでイントレを組んで。
客席はちゃんと平台を組んで傾斜が作られてたので非常に観やすかったです。キャパは結構あった(40くらい?ちょっと曖昧)
そしてなんと言ってもイス!
ナイゲンでも使ったあの高校とかの学校イス!
大学にこれがあるの珍しいなーと思いつつやっぱ座るとテンション上がりますよね(笑)
ちゃんと座布団も敷いてあったので快適でした。
イスに限らず、教室や壁や階段の作りがどこか高校や中学を思わせるような作りが多くて(廊下にロッカーが並んだりしてる!)懐かしい感じの校舎で良かったなぁ。。
そして開演。
上演時間は70分くらいだったのかな?
アガリスクでやった時は45分くらいだったので、脚色や追加のセリフや演出を加えて長編仕様って感じかな?
ただ、長いなーとは全く思わなかったです。やっぱ観劇ってノってる時はあっという間に終わりますよね。
上演中も含めてなんですけど、公演全体が非常に好印象でした。
1.KUFUがいい
色々な所に工夫が見られたのがとてもいい。
それは美術のクローゼットであったり、衣装であったり、照明や音響の効果であったり。
元々のこの作品のコンセプトとしては「セットを建てずにシチュエーションコメディをやろう」というものがありました。
だからセットを建てて普通のシチュエーションコメディにしてしまったら意味が無いんじゃないか、と思ってたんですね。
でも実はこれには裏話がありまして。
前回公演で赤字が出過ぎてセットが建てられない、という状況を打破する為の「工夫」の末にたどり着いた結論だったんです。
んで今回公演。
セットこそ建っていますが、そこかしこに工夫が見られます。
中が見えないといけないバス、トイレの壁は建てず、床に間取りの線を引く。
これまた中が見えないといけないけれど、ドアの開け閉めのネタが絡むクローゼットは枠のみ取り付ける。
そして照明や音響も、シーンに合わせて色々な演出が足されていました。(アガリスク版では照明は点け消しのみ、音響もSEのみ)
出来上がった形は全然違うけれど、作り手達の「工夫」と「試行錯誤」を経たものになっていました。
実はこれこそがこの作品のいいところ、強みなんじゃないかと。
基本的に制約の多いシチュエーションコメディというジャンルを、作り手によってアレコレと遊べるように分解、再構築をした「みんなのへや」
これを大学生達が見事に遊びきってたんじゃないかなと感じました。
2.手触りがいい
衣装やキャラクター、それに美術などのセンスも含めて、今まさに現役の大学生達が作り上げてる手触りの良さがありました。
例えば衣装。
ストーカー像や浮気相手像に、いかにもというステレオ(ステロ)タイプな衣装がチョイスされている。
ストーカーはニーソにツインテのいかにもヤバそうな奴。
浮気相手のケンイチにはオタクで真面目なキャラをイメージするジーパンにネルシャツ。
このステレオ感に演出やキャラクターも統一されていて、そこに若い人達の物づくりの手触りを感じました。
たぶん、同じような目線で自分らの世代やそれより上の世代がやっていたら、僕はもうゲロ吐いてたかもしれません(笑)
3.客席に笑いがあるのがいい
そして何よりもコレ。
客席に、劇場にちゃんと笑いが起こっているのが素晴らしい。
自分も普通に笑って観てました。
コメディをやる上で絶対に絶対にはずせないこと。
これがちゃんと成立しているのが本当に素晴らしいと思いました。
また、過去公演の表なんかを見てるとヨーロッパ企画の「冬のユリゲラー(曲がれスプーン)」なんかもやってたりして、それも非常に好印象でした。
新歓公演でコメディを打つっていうそのスタイルがマジでカッコイイと思います。
こんな先輩ら見たら、新入生は憧れると思うんだよな〜(笑)
とまぁ、大満足の日でした。
帰りにメンバーのアサコシとお茶をしながら、あのネタはあーだこーだと話がやたらと盛り上がりました。
今見返すと難易度の高いネタがかなり盛り込まれてるんですよね。。。
そして機会があればまたやってみたいなぁなんて事を話したりしなかったり。
帰る頃には何故かジム・キャリーやエディ・マーフィーの話になってましたw
まだまだ書きたい事はあるんですけど、ひとまずこの話題はこの辺にしておきます、キリがないので。
(この記事を書くのに何日もかかっている。文体が日によってバラバラww)
上演をしてくださった文教大学劇団NoN-SpoiLのみなさん、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。
これで新入生いっぱい入ったら嬉しいなぁ。。。
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アガリスクエンターテイメント第19回公演
時をかける稽古場

時間移動もの × 演劇現場もの で描く“劇団という青春”!!
前作『ナイゲン』で高い評価を得たアガリスクエンターテイメントが、このたびサンモールスタジオに進出!
勝負をかけた一発目に選ぶ題材として、ずっと憧れ、暖めててきた“時間移動”をとうとう解禁!
若手劇団が演劇公演の為だけにタイムマシンを使い倒し時をかけまくる「時間移動もの×演劇現場もの」というトリッキーな設定で描く、普遍的な「あの頃」の物語。
目指すは、時間移動SFの新しい決定版。
■あらすじ■
超遅筆な脚本家率いる若手劇団「第六十三小隊」は、勝負をかけた公演を二週間後に控えながら、台本が1ページも無いという危機に瀕していた。
ある日、稽古場にて偶然タイムマシンを発見した劇団員達は起死回生の策を思いつく。
それは「稽古最終日まで行って、完成したあとの台本を取ってくる」というものだった…!
■期間■
2014/06/07(土) 〜 2014/06/15(日)
■会場■
サンモールスタジオ
■タイムテーブル■
6/7(土)19:30★
6/8(日)13:30★/18:30★
6/9(月)19:30●
6/10(火)14:30■/19:30●
6/11(水)14:30■/19:30●
6/12(木)19:30●
6/13(金)14:30■/19:30●
6/14(土)14:30●/19:30●
6/15(日)13:30●/17:30●
■料金■
《前半料金(★)/平日昼料金(■)》
予約券:2,500円 当日券:3,000円
《一般料金(●)》
予約券:3,000円 当日券:3,500円
予約フォーム
http://ticket.corich.jp/apply/53594/002
■割引■
●高校生料金:500円均一
高校生以下の児童生徒のお客様は予約・当日ともに500円でご入場頂けます(要学生証提示)
●リピーター料金:1,500円均一
本公演に一度ご来場頂いたリピーターのお客様は予約・当日ともに1,500円でご入場頂けます。
また、リピーターとご一緒にご来場のお客様も一律1,500円でご入場頂けます。(要半券提示)
●大貧民割引:1,000円割引
当日受付で「大貧民です」とご申告頂いたお客様は1,000円割引します(要5/12までの事前予約)
●貧民割引:500円割引
当日受付で「貧民です」とご申告頂いたお客様は500円割引します(要5/31までの事前予約)
※割引の併用は出来かねます。予めご了承ください。
■チケット発売■
2014/04/12(土)正午12:00
■キャスト■
淺越岳人
鹿島ゆきこ
塩原俊之
沈ゆうこ(以上アガリスクエンターテイメント)
榎並夕起
熊谷有芳
甲田守
さいとう篤史
斉藤コータ(コメディユニット磯川家)
津和野諒
細井寿代
前田友里子
■スタッフ■
脚本・演出:冨坂友
演出助手:鎌田将一朗/日座智絵/日向あこ(キレイゴト。)
文芸助手:淺越岳人/中村優作
舞台監督:大地洋一
舞台美術:本橋龍
照明:南雲佑(サマーソニックシアター)
音響:安藤達朗
音楽:三濱徹也
宣伝美術:蒔田桃菜
WEB製作:西川瑞己
制作:しむじゃっく
製作・著作:アガリスクエンターテイメント
協力:キレイゴト。/コメディユニット磯川家/サマーソニックシアター/CoRich舞台芸術!/市川市地域ふれあい館/